まず何をもって涼しいのか?から考えてみましょう。
・触れたときにひんやりする。
・マスクをしている間ずっとひんやりする。
これだけでも大きく違います。
多くの商品で接触冷感○○とうたってあります。それは数値を出している以上正しいのだと思いますが、触れた時に冷っとするという「接触冷感」は一瞬的なものです。着用していて涼しいかとは異なるので注意が必要と思います。
なお、シルクは接触冷感指数が高いといわれています。絽紗のシルクマスクも試験をしたデータがあり、触れた時にひんやり感じていただけると思います。
結果的に、接触冷感ありとされる0.1以上となっております。
「マスクをしている間ずっとひんやりする。」
これは大変難しいことと思います。世の中に吸水発熱素材はあっても吸水冷却素材はないと思っていますので、本当に継続してひんやりするには保冷剤やファンなど着用しなければ実現できないとも思います。
マスクの場合、接触冷感素材を用いても、吐いた息の熱をどう逃がすか、など形状や用いる素材によって、快適さが大きく変わってくるのではないかと思っています。
ただ、マスクの形状といっても鼻口を覆い隠すことが求められる以上、その形状に大きな違いは生まれません。となると素材の選択が快適さに大きく影響を及ぼすと思っています。
さて、ではシルクがマスクにとっていい影響を及ぼすのか?ということですが、客観的にみてもシルクはマスクと相性のかなり良い素材だと思います。
具体的な機能性を列挙するまえに、イメージして頂きたいのが、シルクの肌着がサラサラと言われますが、一般的にシルクは吸湿性が高く(水分湿気を吸収する)放湿性(すぐに乾く)が高いので快適と感じます。
そして織りでの配慮は、裏地にはサラサラの肌触りを実現するための生糸から織った羽二重、インナーマスクには通気性を重視した絽など使い分けています。
すなわち 「夏マスク=ひんやり」と解釈される事が多いですが、安全で不快感を少しでも減らせるよう努力しているマスクと解釈いただけるとうれしいです。
なお、 接触冷感試験の数値はとっております。
ただし、この結果はあくまで当社マスク生地の試験であり、絹素材一般に当たるかはわかりません(JIS標準の絹生地では数値が低いです)。
また試験環境が異なったり、高い数値を得るためだけの工夫などは施しておりませんので他商品との数値比較に妥当性があるかも私共では判断できません。