絽紗は、絽と紗を用いた上質で多彩なシルクストールブランドです。
ただ、
製造が大手のアパレルメーカー、スカーフメーカーの品物ではなく、地方の白生地工場発のブランドです。
絽紗は新潟県五泉市で100年に渡り、白生地(着物の染める前の反物)だけを織り続けてきた横正機業場が、ストール向けの絽と紗を一から素材開発して立ち上げた絹ストールのブランドです。
また、卸販売での拡販はせず、自分たちで製造小売(SPA)にこだわっています。その分、取扱店舗を限定させており、地方の方々には申し訳なく思っています。
離れゆく着物 産地の現状
絹織物に最高の環境といえる豊かな水資源と適度な湿気を利用し、日本三大白生地産地の一つとして京都の丹後、滋賀の長浜とともに名を馳せた新潟県五泉市。 五泉羽二重で知られた明治時代から、時代の要求とともに夏物の絽を織り、帯地の塩瀬を織り、次々に高級品を産み出してきました。 しかし、現在は着物離れ、絹離れ、着物のカジュアル化・浴衣の台頭など、高級品やフォーマル品を主とする五泉絹織物の生産高は年々減少。回復の兆しもなく、多くの機屋が廃業していきました。また、白生地として京都へ9割以上出荷されるため五泉の絹織物の認知は低く、職人の高齢化、最盛期の加工施設の維持等、産地の課題が多いのが現状です。
白生地工場なのに白生地を売らない、自社ブランド「絽紗-ROSHA-」誕生
横正機業場では、「まず絹の魅力や五泉の絹織物を多くの人に知ってもらうことが必要」と考え、「敏感な首元に巻くストールこそ五泉の絹織物の魅力を伝えるのに最適」と絹ストール向けの白生地開発に着手しました。
また直接消費者にPRしたい、と自社ブランドの立ち上げを決断。新しく開発した絽と紗を今までのように白生地として販売することはせず、自社で商品化することにしました。
新しくうまれたストールは、日本橋三越本店のバイヤーの目にとまり、「海外ラグジュアリーブランドに勝る品質」と称され、2016年4月にデビューをはたしました。その後1年たたずに常設販売をさせて頂いています。(秋冬期間はお休みしています)
和装からファッションへ。
白い素材から商品へ。
受注生産から企画販売へ。
私たちは、「絽紗」ストールを通じて、日本の丁寧で上質なモノ作りや、絹の魅力を少しでも伝えていければと思います。
まだまだ想いばかりが先行し、現状は一歩を踏み出したばかりのため、至らないところもあるかと思いますので、お気づきの点やご要望などは気兼ねなくご連絡頂ければ幸いです。